行政書士の年収を考える前に
平均年収は参考にならない

独立開業した行政書士の年収を知ることの意味/資格取得を目指す理由は何ですか?

行政書士の資格を取得して脱サラし、独立開業した私が友人から一番良く聞かれる質問は、「サラリーマン時代と比べて、年収はどうなった?」という類のものです。やっぱり誰しも気になりますよね? ましてや、自分もいつか独立して仕事がしたいと思っている方、特に行政書士などの資格を武器に独立を考えている方ならなおさらです。

まず大前提として、それさえ手に入れてしまえば万人が同じように成功する資格や商売というものは、少なくとも現在の日本には恐らく存在しません。大成功している人と廃業寸前の人が共存しているマーケットの中で、平均値として割り出された平均年収などの数値も、果たしてあなたの未来の方向性を決めるための参考指標として良いものなのかどうか、甚だ疑問です。

どの時代、どの業界でも、桁違いに稼いでいる企業や個人は存在します。プロスポーツの世界で考えれば一目瞭然ですが、同じプロでもトップと二流のプレーヤーの年俸の差は、数十億対数百万円。開業した行政書士もプロフェッショナルとして独立した存在と考えれば、収入にこのレベルの開きが出るのは、ある意味当然とも言えるでしょう。

したがって、独立して活躍している人の収入や経営状態を知ることは、「自分がそのフィールドで通用するか」、「自分がどの程度稼げるか、頑張れるか」、ということを測るためのモノサシとしては、実はそれほど意味をなさないと思います。これは行政書士に限らずどんな資格についても、あるいは独立開業できる全ての仕事についても同様です。もちろん、どれだけ稼げるかを知ることで、行政書士という仕事の市場規模を予測したり、自分の未来・努力へのモチベーションに転化していくことには意味があると思います。

資格の取得や独立開業への挑戦を検討するにあたってまず必要なのは、いくら稼げるかを知ることの前に、「その資格を持ったプロフェッショナルとしてどのような仕事がしたいのか」、「なぜ独立したいのか」ということを、徹底的に考えること。私の場合は、自分の資質としてセルフマネジメントが得意だったことや、自分の金融知識に加えて法律知識を身に付けて、大企業ではなく中小零細企業の経営者の方を支援したいという強い思いが、資格取得とその後の独立開業の原動力となりました。



[Link] >>現役行政書士が仕事や年収の実態を語る特集ページ(提供:フォーサイト)